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SUMM SUMM SUMM
ブーン、ブーン、ブーン

ミツバチが蜜を集める姿を親しげに歌っています。

作詞:A.H.ホフマン・フォン・ファラースレーベン(ファレルスレーベン)
作曲:不詳  / 19世紀後半成立

邦題
『ぶんぶんぶん』

MIDIと楽譜
(別窓で開きます)


◆原歌詞:1〜3番
歌詞についての解説はガイドの項をご覧ください。
◆和訳と語句

1.
ズム、ズム、ズム
Summ, summ, summ!

ビーンヒェン ズム ヘルゥム
Bienchen summ herum!

アィ、ヴィァ トゥン ディァ ニヒツ ツー ライデ
Ei, wir tun dir nichts zu leide,

フリーク ヌーァ アォス イン ヴァルト ウンッ ハイデ
Flieg nur aus in Wald und Heide!

ズム ズム ズム
Summ, summ, summ!

ビーンヒェン ズム ヘルゥム
Bienchen summ herum!  

1.
ブーン、ブーン、ブーン
ハチさん、ブーンとこっちへ飛んでおいで!
さあ、君を悩ますようなことは何もしないよ
ただ森や野原へ飛んでお行きよ!
ブーン、ブーン、ブーン
ハチさん、ブーンとこっちへ飛んでおいで!

summ
【擬音語】(空気が振動する音の)ブーン。
【動詞・命令形】(ハチなどが)ブンブンとうなる。


2.
ズム ズム ズム
Summ, summ, summ!

ビーンヒェン ズム ヘルゥム
Bienchen summ herum!

ズーヒ イン ブルューテン、ズーヒ イン ブルュームヒェン
Such in Blüten, such in Blümchen

ディァ アィン トレップェン、ディァ アィン クルュムヒェン
Dir ein Tröpfchen, dir ein Krümchen

ズム ズム ズム
Summ, summ, summ!

ビーンヒェン ズム ヘルゥム
Bienchen summ herum!

2.
ブーン、ブーン、ブーン
ハチさん、ブーンとこっちへ飛んでおいで!
花々の中を探して
蜜のしずくや花粉の玉を見つけておいで!
ブーン、ブーン、ブーン
ハチさん、ブーンとこっちへ飛んでおいで!

Blüten【複数形】花。とくに、木に咲く花を指します。
Blümchen【複数・指小形】(草本の)花。
Tröpfchen【指小形】しずく。
ここでは「蜜の滴」と解釈しました。
Krümchen 【指小形】パン屑、(土くれなどの)崩れやすい塊。
ここでは、「花粉の塊」と解釈しました。


3.
ズム ズム ズム
Summ, summ, summ!

ビーンヒェン ズム ヘルゥム
Bienchen summ herum!

ケーレ ハィム ミッ ライヘァ ハーベ
Kehre heim mit reicher Habe,

バォ ウンス マンヒェ フォッレ ヴァーベ
Bau uns manche volle Wabe,

ズム ズム ズム
Summ, summ, summ!

ビーンヒェン ズム ヘルゥム
Bienchen summ herum!

3.
ブーン、ブーン、ブーン
ハチさん、ブーンとこっちへ飛んでおいで!
たっぷりのお宝を持って家へお帰り
巣を幾つか作って、どれもいっぱいにしておくれ
ブーン、ブーン、ブーン
ハチさん、ブーンとこっちへ飛んでおいで!

Habe 財産、所有物、宝物。
Wabe 蜂の巣。



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 ガイド   この歌は、以前はボヘミア(現在のチェコ共和国西部)の民謡と言われていましたが、実際には、曲のみがボヘミアに発祥するものです。したがって、実質的にはドイツの愛唱歌と呼ばれるべきでしょう。
 メロディーはボヘミアの古い民謡から採られています。歌詞を書いたのは、現行のドイツ国歌の歌詞を作成したことで知られるアウグスト・ハインリヒ・ホフマン・フォン・ファラースレーベン(August Heinrich Hoffmann von Fallersleben、1798〜1874)です。ホフマンは、子供の歌も多く作詞し、『ぶんぶんぶん』のほかにも、『小鳥がみんなやってきた』『かっこう』などの歌が、現在でも親しまれています。
 バリアントによっては5番の歌詞まで備わっているものもあるようです。

ひとりごと
 この歌の歌詞を読むと、筆者は、灰谷健次郎さんの小説『兎の目』を思い出します。鉄三少年のまわりに同級生が集まって『ぶんぶんぶん』の替え歌を歌うシーンです。
 そういえば、灰谷さんは亡くなってしまいましたね。ご冥福を祈ります。
 これとはまた全然関係ないのですが、小学校一年生のときの国語の教科書に、なぜか『ぶんぶんぶん』の日本語歌詞が出ていました。おそらく、濁音の表記を学ばせるためだったのでしょうが、ほかにも適切な題材はあるでしょうに、「なぜ、何のために、『ぶんぶんぶん』を選択したのか?」と、今でも疑問に思っています。


参考URL:
http://www.oberschlesien-aktuell.de/volkslieder/s/sumbien.htm
http://www.hvv-hoexter.de/h_v_fallersleben.htm

MIDI作成ソフト:てきとーシーケンサ Version2.15

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