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ВАЛЕНКИ
フェルトのブーツ

ぼろぼろの防寒靴はもう履いて出かけられません。

作詞:不詳  /  作曲:不詳  /  成立年代不詳

邦題
『ワーレンキ』など

MIDIと楽譜
(別窓で開きます)


◆原歌詞:1〜4番
歌詞についての解説はガイドの項をご覧ください。
◆和訳と語句

1.
ヴァーリンキ ダ ヴァーリンキ
Валенки да валенки,

オーィ、ダ ニィ パトシートィ、スターリヌキ
Ой, да не подшиты, стареньки.

ニィリズャー ヴァーリンキ ナスィーチ
Нельзя валенки носить,

ニェ フ・チョーム ク・ミーラムゥ ハヂーチ
Не в чём к милому ходить.


繰り返し

 ヴァーリンキ、ヴァーリンキ
 Валенки, валенки,

 エーフ、ニィ パトシートィ、スターリヌキ
 Эх, не подшиты, стареньки,

 ヴァーリンキ、ヴァーリンキ
 Валенки, валенки,

 エーフ、ダ ニィ パトシートィ、スターリヌキ
 Эх, да не подшиты, стареньки.

1.
フェルトブーツ、そう、フェルトブーツ
そう、底も張ってないし、古ぼけているわ
フェルトブーツを履くことはできない
こいつを履いてあの人のもとになんて行けない

繰り返し
 フェルトブーツ、フェルトブーツ
 ええ、底も張ってないし、古ぼけてる
 フェルトブーツ、フェルトブーツ
 ええ、底も張ってないし、古ぼけてるのよ
валенки【複数主格】ヴァーレンキ。
フェルトで作った防寒用の長靴。ここでは「フェルトブーツ」と訳出しました。詳しくは「ガイド」をご覧ください。
подшиты【動詞・被動形過去短語尾】
 <подшить 裏地・靴底をつける。
милому【形容詞・与格】<милый
いとしい人、恋人。

2.
オーィ チィ、コーリャ、ニカラーィ
Ой ты, Коля, Николай,

スィーヂィ ドーマ、ドーマ、ニィ グゥリャーィ
Сиди дома, дома, не гуляй.

ニィ ハヂー ナ トーッ カニェーツ
Не ходи на тот конец,

オーフ、ニィ ナスィー ヂェーフカム カリェーツ
Ох, не носи девкам колец.

繰り返し


2.
ねえあんた、コーリャ、ニコライ
うちにいてよ、うちに、ぶらぶら出掛けちゃだめ
出歩いちゃだめよ、
娘っこに指輪を持っていこうなんて心積もりで
繰り返し
гуляй【動詞・命令形】
 <гулять 散歩する、歩き回る。
на тот конец【熟語】
そのために、それに備えて。
колец【複数生格】<кольцо 指輪。


3.
チェム パダーラチキィ ナスィーチ
Чем подарочки носить,

オーィ、ダ ルーチシィ ヴァーリンキ パドシーチ
Ой, да лучше валенки подшить.

チェム パダローチキィ ナスィーチ
Чем подарочки носить,

ルーチシィ ヴァーリンキィ パドシーチ
Лучше валенки подшить.

繰り返し

3.
プレゼントに何を持っていくべきか
いや、フェルトブーツに底を貼るほうがいい
プレゼントに何を持っていくべきか
フェルトブーツに底を貼るほうがいい
繰り返し

4.
スゥディー、リューディ、スゥディー、ボーフ
Суди, люди, суди, Бог,

カーク ジィ ヤ リュビーラ
Как же я любила,

パ マローズゥ バスィコーム
По морозу босиком

ク・ミーラムゥ ハヂーラ
К милому ходила.

繰り返し

4.
考えてよ、みんな、考えてよ、神様も
どれほどあたしが好きだったか
凍える中を裸足で
恋人のところへ歩いてったことが
繰り返し
суди【動詞・命令形】<судить
 判断を下す、裁判にかける。
босиком【副詞】裸足で。


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 ガイド   作詞・作曲者ともに不明のロシアの民謡ですが、インターネット上では詳しい情報は見つけられませんでした。ロシアではそこそこ知られている歌のようです。

 「ヴァーレンキ(валенки、単数形はваленок)」は、ロシアで伝統的に履かれている、フェルト製の防寒長靴です。フェルトという材質上破れやすいので、しばしばヴァーレンキの上からオーバーシューズを履いたり、この歌のように靴底に破れにくい底布などを張っていたようです。現代では技術の進歩によりゴムを表面に貼り付けているものもあり、破れにくさも防水性も高まっています。

ひとりごと
 歌詞の4番で動詞が女性形になっていることから、この歌は女性が歌っているものとして訳しましたが、実際のところはどうなんでしょうか。見つけることのできたヴォーカルはすべて女性の歌だったのですが。
 なんにしろ筆者が気になるのはコーリャ君(念のため記しておくと、КоляはНиколайの愛称形なので、「コーリャ」と「ニコライ」は同一人物です)の存在意義とその正体です。主人公の恋人なんでしょうか。主人公は身を切るような寒さの中を、穴だらけのヴァーレンキを履いて(いや、もしかしたら素足で!)出掛けていくつもりなので、行ってみて恋人がいなければ当然がっかりすることでしょう。だから「うちにいて」と言っているのかもしれません。
 …まったくちゃらんぽらんな解釈です。すみません。


◎各種参考URL
【歌詞・楽譜】
○http://www.a-pesni.golosa.info/rus/valenki.htm
【歌詞・音源】
○http://kakras.ru/mp3/#10 〔ヴォーカル入り〕
【歌詞】
○http://muzland.ru/songs.html?auth=17&song=6
○http://romance.ru/cgi-bin/index.cgi?page=d-6-4-13&item=658&sort=H1&pagenum=3&options=print
○http://www.karaoke.ru/catalog/song/11951
○http://pesni.funnynews.ru/index.php?letter=37&artist_id=1440&song_id=16449
○http://www.kirsoft.com.ru/skb13/KSNews_164.htm
【その他】
○http://reporters.narod.ru/detl14.htm ○http://ru.wikipedia.org/wiki/%D0%92%D0%B0%D0%BB%D0%B5%D0%BD%D0%BA%D0%B8

MIDI作成ソフト:サクラ 第二版(Ver.2.36)
ページ最終更新:2008/08/31

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