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LE TEMPS DES CERISES
さくらんぼの季節

サクランボの季節になると思い出す、昔の恋の話です。

作詞:J=B.クレマン  /  作曲:A.ルナール
1868年発表

邦題
『さくらんぼの実る頃』など

MIDIと楽譜
(別窓で開きます)



◆原歌詞:1〜4番
歌詞についての解説はガイドの項をご覧ください。
◆和訳と語句

1.
 ヌゥ ショテロ ル ト デ セリゼ
Quand nous chanterons le temps des cerises

エ ゲ ロスィニョル エ メァル モケゥル
Et gai rossignol et merle moqueur

スロ トゥ・ゾ フェーッ
Seront tous en fête

レ ベレ オロ ラ フォリ オ テーッ
Les belles auront la folie en tête

エ レ・ザムゥレゥ ドゥ ソレィユ オ ケゥル
Et les amoureux du soleil au cœur

 ヌゥ ショテロ ル ト デ セリゼ
Quand nous chanterons le temps des cerises

スィフルラ ビャ メュ ル メァル モケゥル
Sifflera bien mieux le merle moqueur

1.
私たちがサクランボの季節を歌い
陽気なナイチンゲールやマネシツグミが
すっかり浮き浮きしているであろう頃
娘たちは頭におかしな思いを抱き
恋人たちは心に太陽を抱くだろう
私たちがサクランボの季節を歌い
マネシツグミがより上手にさえずるであろう頃

merle moqueur【鳥類】マネシツグミ。
 北米大陸に分布する鳥類です。この歌詞では、ヨーロッパ及びインドに広く分布するクロウタドリ(仏:merle noir)のかわりに使われている語彙である可能性があります(おそらくcœurと韻を踏ませるため)。
en fête【熟語】陽気な、うきうきした。
folie 狂気、愚かしい行動。


2.
メ イ・レ ビャ ケゥル ル ト デ セリゼ
Mais il est bien court le temps des cerises

ウー ロ ソ ヴァ デュー ケュィル オ レヴォ
Où l'on s'en va deux cueillir en rêvant

デ ポ ドレユ
Des pendants d'oreilles

セリゼ ダムゥル オ ロベ パレユ
Cerises d'amour aux robes pareilles

 スゥ ラ フェィユ オ グゥッ ドゥ ソ
Tombant sous la feuille en gouttes de sang

メ イ・レ ビャ ケゥル ル ト デ セリゼ
Mais il est bien court le temps des cerises

 ドゥ コラユ コ ケュィル オ レヴォ
Pendants de corail qu'on cueille en rêvant

2.
でもとても短いんだ、サクランボの季節は
二人で夢見ながら
イヤリングを摘みに行く時期は
揃いのドレスをまとった愛のサクランボ、
血のしずくとなって葉の下に落ちている
でもとても短いんだ、サクランボの季節は
夢見ながら摘むサンゴのイヤリング

【関係代名詞】〜するとき。
 先行詞は直前の「le temps des cerises(もしくは tempsのみ)」になります。
rêvant【動詞・現在分詞】夢見る、ぼんやりする。
pendant (ぶら下がる飾りの付いた)イヤリング。
corail サンゴ。


3.
 ヴゥ・ゾ セレ オ ト デ セリゼ
Quand vous en serez au temps des cerises

スィ ヴゥ・ザヴェ ペゥ デ シャグラ ダムゥル
Si vous avez peur des chagrins d'amour

エヴィテ レ ベレ
Evitez les belles

ムヮ キ ヌ クラ パ レ ペヌ クルュエル
Moi qui ne crains pas les peines cruelles

ジュ ヌ ヴィヴレ パ ソ スゥフリル ア ジュル
Je ne vivrai pas sans souffrir un jour

 ヴゥ・ゾ セレ オ ト デ セリゼ
Quand vous en serez au temps des cerises

ヴゥ・ゾレ オスィ デ ペヌ ダムゥル
Vous aurez aussi des peines d'amour

3.
サクランボの季節になって
あなたが失恋の悲しみを恐れるのなら
娘たちを避けることです
つらい心痛を恐れない私は
一日として悩み苦しまずには生きていけないでしょう
サクランボの季節になると
あなたも恋でつらい思いをするでしょう

chagrin 苦しみ。
crains【動詞・一人称単数現在】<craindre
 恐れる、怖がる。


4.
ジェムレ トゥジュゥル ル ト デ セリゼ
J'aimerai toujours le temps des cerises

セ ドゥ ス ト・ラ ク ジュ ガルド オ ケゥル
C'est de ce temps-là que je garde au cœur

ユヌ プレ ウゥヴェルトゥ
Une plaie ouverte

エ ダム フォルテュヌ、オ メト オフェルトゥ
Et Dame Fortune, en m'étant offerte

ヌ ソラ ジャメ カルメ マ ドゥレゥル
Ne saura jamais calmer ma douleur

ジェムレ トゥジュール ル ト デ セリゼ
J'aimerai toujours le temps des cerises

エ レ スゥヴェニル ク ジュ ガルド・ォ ケゥル
Et le souvenir que je garde au cœur

4.
私は常にサクランボの季節を愛するでしょう
あの時以来、私は心に
開いた傷を秘めているのです
運命の女神が私のところに遣わされてきても
決して私の苦しみを和らげてはくれないでしょう
私は常に、サクランボの季節と
心に秘めた思い出とを愛するでしょう

ouverte【形容詞・単数女性形】開いた。
saura【動詞・三人称単数単純未来】<savoir
 〜することができる。
souvenir 思い出。

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 ガイド   『Le Temps des Cerises』の歌詞は、フランスの銅工職人で共産主義者でもあったジャン=バチスト・クレマン(Jean-Baptiste Clément、1836〜1903)が、1866年に書いたものです。曲は、パリのオペラ座のテノール歌手だったアントワーヌ・ルナール(Antoine Renard、1825〜1872)によって、1868年に施されました。
 パリ・コミューンの一員であったクレマンは、1866年にこの歌を書いた頃、ベルギーに亡命していたのですが、生活が非常に困窮していて、ルナールにこの歌詞の著作権を譲渡してかわりに毛皮のコートを貰い受けたという逸話が残っています。
 現在、この歌は、直後の普仏戦争(1870〜1871)のときに設立された革命政府であるパリ・コミューンの、ヴェルサイユ軍による粛清、いわゆる「血の一週間(仏:Semaine sanglante、1871年)」による犠牲者を悼む歌として想起されることが多くなっています。
 クレマンは、この粛清を非難する『La Semaine Sanglante(血まみれの一週間)』という歌も1871年に書いているほか、現在はフランスのわらべ歌として知られている『Dansons la Caputine(カプチンを踊ろう)』の歌詞も書いています。
   日本では、宮崎駿氏監督のアニメーション映画『紅の豚』(1992年)の序盤で、酒場の歌姫ジーナが歌う歌曲として使われ、幅広い知名度を獲得しました。なお、ジーナの声優は、シャンソン歌手の加藤登紀子さんが務め、フランス語で歌っています。

ひとりごと
 この歌は現在、子供のための歌としてもよく取り上げられているようです。親しみやすいメロディーであるからこその人気ではあるとおもうのですが、戦争を背景にした恋愛の歌が子供の歌としても親しまれているフランスの文化に、いろいろな意味で驚きに堪えずにはいられません。  そういえば、『紅の豚』で、結局ポルコは元の人間の姿に戻ったんでしたっけ?おしまいの場面では姿を見せませんでしたよね、確か…。



参照URL
http://www.paroles.net/chansons/22450.htm(メイン歌詞)
http://chansmac.ifrance.com/docs/Cerises.html
http://bmarcore.club.fr/mil/mil156.html
http://fr.wikipedia.org/wiki/Le_Temps_des_cerises
http://sniff.numachi.com/~rickheit/dtrad/pages/tiTMPCERIS.html
http://fr.wikipedia.org/wiki/Antoine_Renard
http://www.musimem.com/temps_des_cerises.htm
http://fr.wikipedia.org/wiki/La_Semaine_Sanglante

MIDI作成ソフト:サクラ 第二版(Ver.2.36)
ページ最終更新:2007/09/24

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