| |
作詞:R.バーンズ / 作曲:不詳 | |
邦題 『故郷の空』『麦畑』など |
◆原歌詞:1〜3番 フリガナはイギリス英語の発音に基づいています。 歌詞についての解説はガイドの項をご覧ください。 |
◆和訳と語句 語釈の「方言」はスコットランド方言を表します。 |
1. ギン・ナ バディ ミー・タ バディ Gin a body meet a body カミン スルー ヅァ ラィ Comin' thro' the rye ギン・ナ バディ キッ・サ バディ Gin a body kiss a body ニー・ダ バディ クラィ? Need a body cry? イォカ ラスィ ヘァズ ヘァ ラディ Ilka lassie has her laddie ネィン、ヅェィ セィ ヘィ アィ Nane, they say, hae I イェッ・トー ザ ラヅ ヅェィ スマィォ アッ ミ Yet a' the lads they smile at me ウェン カミン スルー ヅァ ラィ When comin' thro' the rye. |
1. もしある人が、ライ麦を分けてやって来て ある人と逢ったとしたら ある人がある人にキスをしたなら 叫ばなくちゃいけないかしら? 女の子は誰でも自分の彼氏がいて 私には誰もいないって言うけれど でも男の人はみんな私に微笑みかけてくれる ライ麦畑を分けてやって来るときに
gin【接続詞】(方言)=if もし。
ilka【形容詞】(方言)=each/every それぞれの。 nane【代名詞】(方言)=nane 誰も〜ない。 hae【動詞】(方言)=have 〜を有する。 |
2. ギン・ナ バディ ミー・タ バディ Gin a body meet a body カミン フレィ ヅァ タゥン? Comin' frae the town ギン・ナ バディ キッ・サ バディ Gin a body kiss a body ニー・ダ バディ フラゥン? Need a body frown? イォカ ラスィ ヘァズ ヘァ ラディ Ilka lassie has her laddie ネィン、ヅェィ セィ ヘィ アィ Nane, they say, hae I イェッ・トー ザ ラヅ ヅェィ スマィォ アッ ミ Yet a' the lads they smile at me ウェン カミン スルー ヅァ ラィ When comin' thro' the rye. |
2. もしある人が、町からやって来る ある人と逢ったとしたら ある人がある人にキスをしたなら しかめ面しなくちゃいけないかしら? 女の子は誰でも自分の彼氏がいて 私には誰もいないって言うけれど でも男の人はみんな私に微笑みかけてくれる ライ麦畑を分けてやって来るときに
frae【前置詞】(方言)=from 〜から。
|
3. マン゜ ヅァ トレィン ヅェァ イズ・ァ スウェィン 'Mang the train there is a swain アィ ディァリ ルゥー マィセォフ I dearly lo'e myself バッ ワッ ヒズ ネィム オ ウォー ヒズ ヘィム But what his name or whaur his hame アィ ディナ ケア トゥ テォ I dinna care to tell イォカ ラスィ ヘァズ ヘァ ラディ Ilka lassie has her laddie ネィン、ヅェィ セィ ヘィ アィ Nane, they say, hae I イェッ・トー ザ ラヅ ヅェィ スマィォ アッ ミ Yet a' the lads they smile at me ウェン カミン スルー ヅァ ラィ When comin' thro' the rye. |
3. その男の人たちの中に、素敵な人がいるの 自分でもとても愛しているけど その人がなんていう名前か、家がどこかは 教えたくないわ 女の子は誰でも自分の彼氏がいて 私には誰もいないって言うけれど でも男の人はみんな私に微笑みかけてくれる ライ麦畑を分けてやって来るときに
'mang【前置詞】(方言)=among
〜のなかに。 swain 若者、恋人。 lo'e【動詞】(方言)=love 〜を愛する。 whaur【副詞】(方言)=where どこに。 hame(方言)=home 家、自宅。 dinna【連語】(方言)=don't |
ガイド
『Comin' thro' the Rye』は『蛍の光』でも知られるスコットランドの詩人ロバート・バーンズ(Robert Burns、1759〜1796)が詞を書いた歌で、旋律はスコットランドの民謡の曲を充てたものです。 日本では、大和田建樹(おおわだ・たけき、1857〜1910)氏の作詞で、明治21年に文部省唱歌に取り入れられ、『故郷の空』という全く内容の異なる歌になったうえに、旋律もわずかながら変えられました。また、ザ・ドリフターズの「誰かさんと誰かさんが…」の歌詞(訳はなかにし礼さんだったかな、記憶違いでしたらご容赦ください)でもおなじみですが、こちらの方が本来の歌詞の意に沿ったものであることは、上の訳からも明らかです。 横断歩道の誘導メロディとして、日本全国津々浦々で聞くことができます。 ひとりごと この歌にまつわる話で思い出すのは、サリンジャーの『ライ麦畑で捕まえて(A Catcher in the Rye)』。この題名は、主人公が『Coming thro' the Rye』の題を間違って覚えていたことによるものです。 |
参考URL: http://www.rampantscotland.com/songs/blsongs_rye.htm http://www.poetry-online.org/burns_coming_thro_the_rye.htm MIDI作成ソフト:てきとーシーケンサ Version2.15 |