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O TANNENBAUM
おお、モミの木よ

冬のさなかでも緑色のモミの木を称えています。

作詞:J.A.ツァルナック、E.G.アンシュッツ 
作曲:不詳  / 19世紀成立

邦題
『もみの木』など

MIDIと楽譜
(別窓で開きます)


musicbrierの保坂奈月様がすばらしい楽譜を作成してくださいました。コーラスやピアノ演奏を楽しめます。
楽譜を見る(pdfファイル)


◆原歌詞:1〜3番
歌詞についての解説はガイドの項をご覧ください。
◆和訳と語句

1.
オー タンネンバォム、オー タンネンバォム
O Tannenbaum, O Tannenbaum

ヴィー トロィ ズィン ダィネ ブレーッテァ
Wie treu sind deine Blätter

ドゥ グルューンスツ ニヒト ヌーァ ツゥァ ゾンメァツァィッ
Du grünst nicht nur zur Sommerzeit

ナィン アォヒ イム ヴィンテァ ヴェン エス シュナィッ
Nein auch im Winter wenn es schneit

オー タンネンバォム、オー タンネンバォム
O Tannenbaum, O Tannenbaum,

ヴィー グルューン ズィン ダィネ ブレーッテァ
Wie grün sind deine Blätter!

1.
おお、モミの木よ、おお、モミの木よ
そなたの葉はなんと変わらずあり続けることか
夏場だけはでなく
雪の降る冬でも青々としている
おお、モミの木よ、おお、モミの木よ
そなたの葉はなんと青々としていることか!

Blätter【複数形】>Blatt 木の葉。


2.
オー タンネンバォム、オー タンネンバォム
O Tannenbaum, O Tannenbaum,

ドゥ カンスト ミィァ ゼーァ ゲファレン
Du kannst mir sehr gefallen!

ヴィ オフト ハッ ショーン ツア ヴィンテァスツァィッ
Wie oft hat schon zur Winterszeit

アィン バォム フォン ディァ ミヒ ホーホ エァフロィッ
Ein Baum von dir mich hoch erfreut!

オー タンネンバォム、オー タンネンバォム
O Tannenbaum, O Tannenbaum

ドゥ カンスト ミィァ ゼーァ ゲファレン
Du kannst mir sehr gefallen!

2.
おお、モミの木よ、おお、モミの木よ
そなたはじつに私の気に入った!
冬場に、幾度となく
そなたの木が私を深く喜ばせたことか!
おお、モミの木よ、おお、モミの木よ
そなたはじつに私の気に入った!

erfreut【動詞・三人称単数現在】>erfreuen
 〜を喜ばせる。


3.
オー タンネンバォム、オー タンネンバォム
O Tannenbaum, O Tannenbaum

ダィン クラィッ ヴィル ミヒ ヴァス レーァレン
Dein Kleid will mich was lehren:

ディ ホフヌン゜ ウン ベシュテンディヒカィッ
Die Hoffnung und Beständigkeit

ギプト ムーッ ウン クラフト ツー ィエーデァ ツァィッ!
Gibt Mut und Kraft zu jeder Zeit!

オー タンネンバォム、オー タンネンバォム
O Tannenbaum, O Tannenbaum

ダィン クラィッ ヴィル ミヒ ヴァス レーァレン
Dein Kleid will mich was lehren

3.
おお、モミの木よ、おお、モミの木よ
そなたの衣は私に何かを教えてくれる
希望と持続が
勇気と力をいつでも与えてくれる!
おお、モミの木よ、おお、モミの木よ
そなたの衣は私に何かを教えてくれる

Kleid(女性用の)ドレス、ワンピース。ここでは、モミの木の常緑の葉を衣服にたとえています。
Beständigkeit
持続すること、安定性があること。




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 ガイド   この歌は、曲はドイツ北部に伝わる民謡ですが、歌詞は19世紀になってから新たに作られたものです。1番はドイツの教育者でドイツ民謡に関する書物も編纂したヨアヒム・アウグスト・ツァルナック(Joachim August Zarnack、1777〜1827)、2・3番はライプツィヒの教員でオルガニストでもあったエルンスト・ゲプハルト・アンシュッツ(Ernst Gebhard Anschütz、1780〜1861)によって書かれました。
 ツァルナックは、もともとこの歌を、クリスマスソングとしてではなく、恋の歌として書いたようです。ツァルナックの詞の中では、モミの木は、人間の移り気な情感と引き比べた、変わらぬ愛の比喩として用いられています。
 この歌は、クリスマスソングとしても、ドイツ民謡としても、世界で最も広く知られている曲の一つと言えるでしょう。また、英語圏では「Oh Christmas Tree(おお、クリスマスの木よ)」、フランス語圏では「Mon Beau Sapin(わが美しきモミの木)」のタイトルで、それぞれ英語とフランス語の歌詞が施され、愛唱されています。

ひとりごと

 英語圏の歌詞では、「Tannenbaum」を「Christmas tree」と翻訳してしまっています。英語圏では実際にモミの木がクリスマスツリーとして愛用されているとはいえ、「モミの木」と「クリスマスツリー」とでは、ちょっと違うような気もします。
 (なお、モミの英語での呼び名は「fir」です。)

参考URL
http://ingeb.org/Lieder/OTannenb.html
http://www.liederportal.de/weihnachtslieder/o_tannenbaum.php
http://de.wikipedia.org/wiki/Ach_Tannenbaum(ガイドの項)

MIDI作成ソフト:てきとーシーケンサ Version2.15

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