FUCHS, DU HAST DIE GANS GESTOLEN | |
作詞:E.G.アンシュッツ / 作曲:不詳 / 1824年成立 | |
邦題 『こぎつね』など |
◆原歌詞:1〜3番 歌詞についての解説はガイドの項をご覧ください。 |
◆和訳と語句 |
1. フックス、ドゥ ハス ディ ガンス ゲシュトーレン Fuchs, du hast die Gans gestolen ギプ ズィー ヴィーデァ ヘーァ Gib sie wieder her ギプ ズィー ヴィーデァ ヘーァ Gib sie wieder her ゾンスト ヴィァッ ディヒ デァ ィエーゲァ ホーレン Sonst wird dich der Jäger holen ミッ デム シースゲヴェア Mit dem Schießgewehr ゾンスト ヴィァッ ディヒ デァ ィエーゲァ ホーレン Sonst wird dich der Jäger holen ミッ デム シースゲヴェア Mit dem Schießgewehr |
1. キツネよ、君はガチョウを盗んだね こっちへ返しなさい こっちへ返しなさい さもなきゃ狩人がお前を捕まえに 鉄砲を持ってやってくるぞ さもなきゃ狩人がお前を捕まえに 鉄砲を持ってやってくるぞ
holen【動詞】
〜を持ってくる/呼び寄せる/連れ去る。 Schießgewehr 猟銃、鉄砲(幼児語)。「飛び道具」。 |
2. ザィネ グローセ ランゲ フリンテ Seine große, lange Flinte シースト アォフ ディヒ デン シュローッ Schießt auf dich den Schrot, シースト アォフ ディヒ デン シュローッ Schießt auf dich den Schrot, ダス ディヒ フェァプ・ディ ローテ ティンテ Daß dich färbt die rote Tinte ウン ダン ビス ドゥ トーッ Und dann bist du tot, ダス ディヒ フェァプ・ディ ローテ ティンテ Daß dich färbt die rote Tinte ウン ダン ビス ドゥ トーッ Und dann bist du tot. |
2. 狩人の大きくて長い銃が 君をめがけて弾を撃つ 君をめがけて弾を撃つ 赤いインクが君を染めて 君は死んでしまうぞ 赤いインクが君を染めて 君は死んでしまうぞ
Flinte 猟銃、鉄砲(とくに散弾銃)。
Schrot 「荒挽きの穀物」の意味もありますが、ここでは銃に込める「散弾」。 die rote Tinte 「赤いインク」。 言うまでもなく、「血」の暗喩です。 |
3. リーベス フュクスライン、ラス ディァ ラーテン Liebes Füchslein, laß dir raten ザイ ドホ ヌア カィン ディープ Sei doch nur kein Dieb ザイ ドホ ヌア カィン ディープ Sei doch nur kein Dieb ニム、ドゥ ブラォフスト ニヒト ゲンゼブラーテン Nimm, du brauchst nicht Gänsebraten, ミッ デァ マォス フォァリープ Mit der Maus vorlieb. ニム、ドゥ ブラォフスト ニヒト ゲンゼブラーテン Nimm, du brauchst nicht Gänsebraten, ミッ デァ マォス フォァリープ Mit der Maus vorlieb. |
3. キツネ君、忠告するが 泥棒なんてやめておけ 泥棒なんてやめておけ ガチョウの焼肉は要らないだろう ネズミで我慢しろよ ガチョウの焼肉は要らないだろう ネズミで我慢しろよ
Gänsebraten ガチョウの焼肉。「Gänse」が「ガチョウ(複数)」、bratenが「焼肉」を意味します。
Nimm…vorlieb 【動詞・単数命令形】 (mitを伴って)〜で我慢する。 文法上はこれで一つの単語です。原型はvorliebnehmenというやや冗長なものです。 |
ガイド
日本でも親しまれている愛唱歌です。作詞・作曲は、『もみの木』でも知られるエルンスト・ゲプハルト・アンシュッツ(Ernst Gebhard Anschütz、1780〜1861)が、古いわらべ歌の『Wer eine Gans Gestohlen Hat(誰がガチョウを盗んだか)』をアレンジしたもので、1824年に出版されました。
日本では、文部省唱歌でもあり、現在でも小学校の音楽の教科書に掲載されることがしばしばあるので、いろいろな世代にかなりよく知られている歌の一つといえるでしょう。日本語の風雅であどけない歌詞とは全く異なり、原曲は、現地の農家の暮らしぶりが伺える、生々しい歌詞です。 ひとりごと 当方とこの歌との最初の出会いは、小学校のときに、教科書で知ったものです。いかにも日本的な情景を織り込んだ歌詞と、秋の山のキツネを描いた挿絵とを見て、「おしゃれだな」と、ごくごく普通に親しんでいました。 まさか、原歌詞が「鉄砲で撃たれるぞ!」と脅す内容だとはつゆ知らず…。 ところで、バイオリンの教則本「スズキ・メソッド」には、この曲が『Song of the Wind』の題で載っていますが、英語圏でも知られた歌なのでしょうか。どなたかご存知でしたらご教示ください。 |
参考URL 【歌詞・音源】 http://www.gitarrero-beginner.de/gitarre_songarchiv/fuchs,_du_hast_die_gans_gestohlen.htm http://ingeb.org/Lieder/FuchsDuH.html 【歌詞・楽譜】 http://www.lieder-archiv.de/fuchs_du_hast_die_gans_gestohlen-notenblatt_300721.html(底本として使用) http://www.labbe.de/liederbaum/index.asp?themaid=30&titelid=416 【歌詞のみ】 http://www.volksliederarchiv.de/fuchs-du-hast-die-gans-gestohlen/ MIDI作成ソフト:てきとーシーケンサ Version2.15 |