BUNT SIND SCHON DIE WÄLDER (HERBSTLIED) | |
作詞:J. ガウデンツ・フォン・ザーリス=ゼーヴィス | |
邦題 『森は色づいて』 『秋の歌』など |
◆原歌詞:1~4番
歌詞についての解説はガイドの項をご覧ください。 |
◆和訳と語句 |
1. ブゥント ズィン ショーン ディ ヴェルデァ Bunt sind schon die Wälder, ゲルプ ディ シュトッペルフェルデァ Gelb die Stoppelfelder, ウン デァ ヘーァプスト ベギント Und der Herbst beginnt. ローテ ブレッテァ ファレン Rote Blätter fallen, グラォエ ネーベル ヴァレン Graue Nebel wallen, クューレァ ヴェーッ デァ ヴィント Kühler weht der Wind. |
1.
森はもう色とりどりになった 畑の刈り跡は黄色くなって 秋が始まる 赤い木の葉が散って 灰色の霧が漂って 吹く風は涼しくなる
bunt【形容詞】色とりどりの、カラフルな。
Stoppelfelder【複数形】 <Stoppelfeld 刈りあと畑。 wallen【動詞・三人称複数現在形】 <wallen (霧などが)塊になって漂う。 weht【動詞・三人称単数現在形】 <wehen (風が)吹く。 |
2. ヴィー ディ フォレ トラォベ Wie die volle Traube アォス デム レーベンラォベ Aus dem Rebenlaube プゥァプゥァファービヒ シュトラールト! Purpurfarbig strahlt! アム ゲレンデァ ラィフェン Am Geländer reifen プィァズィヒェ、ミッ シュトラィフェン Pfirsiche, mit Streifen ローッ ウン ヴァイス ベマールト Rot und weiß bemalt. |
2.
豊かに実ったブドウが ぶどう棚から 紫色に輝いていることよ! 手すりに実っているのは 紅白の縞模様に 色づいた桃だ
Rebenlaube ぶどう棚。
Geländer 手すり。 |
3. フリンケ トレーゲァ シュプリンゲン Flinke Träger springen, ウン ディ メドヒェン ズィンゲン Und die Mädchen singen, アッレス ユーベルト フロー! Alles jubelt froh! ブゥンテ ベンデァ シュヴェーベン Bunte Bänder schweben ツヴィッシェン ホーエン レーベン Zwischen hohen Reben アォフ デム フーッ フォン シュトロー Auf dem Hut von Stroh. |
3.
てきぱきした荷担ぎ人たちが跳ぶように駆け 娘たちは歌う みな喜びの声を挙げている! 色とりどりのリボンが 高いブドウの木の間で 麦藁帽子の上に揺れている
flinke【形容詞・複数第1格】
<flink 敏捷な、すばやい。 jubelt【動詞・三人称単数現在形】 <jubeln 歓声をあげる。 Reben【椊物・複数形】<Rebe ブドウの木。 |
4. ガィゲ テーント ウン フレーテ Geige tönt und Flöte バィ デァ アーベントレーテ Bei der Abendröte ウント イム モンデスグランツ Und im Mondesglanz; ユンゲ ヴィンツェリンネン Junge Winzerinnen ヴィンケン ウン ベギネン Winken und beginnen フローエン エァンテタンツ Frohen Erntetanz. |
4.
ヴァイオリンと笛が鳴り響く 夕焼けと 月の輝きの中に 若いブドウ作りの娘たちが 合図をして 楽しい収穫の踊りを踊りだす
Mondesglanz 月の輝き。
「Mond(月)《と「Glanz(輝き)《の複合語。 Winzerinnen【複数形】 <Winzerin ブドウ農園で働く女性。 Erntetanz 収穫の踊り。 「Ernte(収穫)《と「Tanz(踊り)《の複合語。 |
ガイド
『Bunt sind schon die Wälder』はドイツ語で秋を歌った歌として最もよく知られている作品の一つで、実りの秋の収穫の喜びを歌っています。 歌詞は、スイス出身の詩人ヨハン・ガウデンツ・フォン・ザーリス=ゼーヴィス(Johann Gaudenz von Salis-Seewis、1762~1834)によって1782年に執筆されました。当初の題吊は『Herbstlied(秋の歌)』でした。 その後、ドイツの作曲家ヨハン・ゲオルク・ヴィットハウアー(Johann Georg Witthauer、1750~1802)が1785年に初めてこの詩に曲を施したのを皮切りに、フランツ・ペーター・シューベルト(Franz Peter Schubert、1797~1828)など何人かの作曲家が『Bunt sind schon die Wälder』に作曲しています。これらのうちで現在最もよく知られているのは、プロイセン王国の作曲家ヨハン・フリードリヒ・ライヒャルト(Johann Friedrich Reichardt、1752~1814)が1799年に作曲したもので、当サイトでもライヒャルトの書いた曲を扱っています。 発表当初の詩は全体で7番までありましたが、1793年に再度発表された版では中間の歌詞が削除されて5番までに縮められ、現在では当サイトに挙げたように1~4番までの歌詞が一般的となっています。 ひとりごと 「森はもう色とりどりになった《の一行から始まって、紅葉の赤色やブドウの紫色など、いろいろな色彩をうまく歌詞に取り入れた、聞くだけでも華やかさを感じさせてくれる歌です。 それにしても、春や夏の歌が多いドイツで、秋を愛でる歌というのも珍しいかもしれません。ドイツ人にしてみれば、冬が終わって春が訪れた喜びのほうが、これから冬がやって来る秋の実りの豊かさよりも上に来るのでしょうか。この歌のように愛らしい作品ができるのですから、ほかにも秋を歌った歌がたくさんあっても良さそうなものですけれどね。 |
参考URL: MIDI作成ソフト:サクラ 第二版(Ver.2.36) |